3月14日はホワイトデーである。
就職して働いている人であれば義理チョコのお返しに奔走しなければいけない大切な日だ。
私の職場では、部署ごとに義理チョコをいただくのが慣例になっており、男性が少なく女性が多い職場の私は、3月14日この日だけは財布が寒冷なのである。
ここの部署はこれでいいやと手を抜くと、直ちに目利きにやられて、今後の仕事や自分の影響力にも支障をきたすはずだ。だから、本気でお返しを送らなくてはいけない現状なのである。これは世の男性も同じ感じなのではなかろうか?
お返しするにあたり、あまり高額商品をお返しして本気を見せてもダメ。棚ぼたの噂を聞きつけた狼に来年襲われてしまうからだ。
但し安すぎても、あの人ケチ臭いの烙印を押され、噂を流され終わってしまう。
結構選ぶのが難しかったりするが、今回は納得の逸品を選択することができた。各部署の年代や性格を考慮し、特別にフェアを開催している商品を巧みに利用し、文句のつけようのないお返しをえらんだはずだ。但し、毎年お返しのチョイスには絶大な自身があるが、毎年同じような内容となっている事はいなめない。
ふと、思い返すと去年も一昨年もそのまた前も同じような物を選んでいなかったか??そんなはずは無いと思いつつもおそらく似たり寄ったりであろう。
もう買ってしまったから後戻りはできないのである。
そこで物がいつも通りだから、お返しする際のセリフを良いものにしようと考えてみた。
状況は、各部署をめぐり近くにいる女子を捕まえて一言の後にお渡しする。相手方も仕事中なので所要時間は30秒程度である。
毎年『いつもありがとうございます。』と言っている。全く響かなければ心に残らない物が同じだから違うセリフを考えてみた。
男にとってチョコは例え義理でも嬉しいものだ。家に持って帰って、『へへへ。こんなに義理チョコもらっちった~』などとのたまいながら、自分の人気ぶりをアピールできるからだ。そんな自分を白い目で傍観している家族のことはいざ知らず、やはり悪い気はしない。そう、むしろ嬉しいのだ。
だから今年は少しひねって直球勝負!!
『いままでもらった義理チョコの中で、一番嬉しかったです。』
と各部署のくれた人に言ってみよう。『あれ?義理チョコじゃないですよ?』なんて聞こえてくるはずは無いが、ワンチャン?あるかもしれない。キモイと思われても、記憶には残るはずだ。今までと違う事を踏み出せるだけで、来年やその先で何か良いことがあるに違いない。この台詞の効果が出てくるのはしばらく先のことであろう。結局何も変わらない事になると思うが、それが一番良い事なのかもしれない。